帯状疱疹
帯状疱疹の症状
帯状疱疹は、水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスが原因で起こる皮膚の病気です。 子どもの頃に水疱瘡にかかったことのある方は、ウイルスが体の中に潜んでおり、加齢や体の免疫機能が低下したことなどが引き金となりウイルスが再活性化することで発症します。
画像引用:帯状疱疹予防.jp(GSK)
最初の症状は、身体だけに起こるチクチクした痛みや違和感です。 その後、赤い発疹が現れ、小さな水ぶくれ(水ぶくれ)ができてきます。 特徴的なのは、神経に沿って帯状に症状が出ることです。 多くの場合、胸や腹部、背中に現れますが、顔や手足にもあります。
帯状疱疹の早期発見のポイント
早期発見のポイントは、「片方だけの痛みや違和感」「帯状の発疹」「ピリピリした痛み」の3つです。
画像引用:帯状疱疹予防.jp(GSK)
これらの症状に気づいたら、すぐに内科や皮膚科を受診することをお勧めします。
帯状疱疹を発症しやすい方の特徴
発症しやすい方の特徴として、以下のような状況が挙げられます:
・50歳以上
・ストレスが多い
・睡眠不足が続いている
・免疫力が低下している(がん治療中など)
・糖尿病などの基礎疾患がある
帯状疱疹の治療法と治療期間
帯状疱疹の治療は、主に抗ウイルス薬による治療が中心となります。
発症から72時間以内に治療を始めることで、症状の軽減や治療期間の短縮が期待できます。 そのため、少しでも症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診することが大切です。
治療には以下のようなものがあります:
このほか以下のようなものも使用します。
- 軟膏や塗り薬の使用
- 必要に応じて神経痛の治療
- 症状が重い場合は入院治療
抗ウイルス薬での治療期間は7〜10日間が一般的ですが、皮膚の症状や神経痛の改善の程度によって軟膏や神経痛に対する治療を継続することがあります。ただし、年齢や体調、治療開始のタイミングによって治りにくい場合もあります。特に高齢者の方は、完治までに時間がかかります。
帯状疱疹の治療中の注意点
治療中の注意点として、以下のことを心がけましょう:
・十分な休養のため
・清潔を心がける(入浴は可能ですが、強くこすらない)
・処方された薬は指示通りに服用する
・水疱は破けないように注意
・規則正しい生活を心がける
帯状疱疹の後遺症と予防法
帯状疱疹の後遺症として最も注意が必要なのが「帯状疱疹後神経痛」です。
これは、発疹が治った後も続く状態で、特に50歳以上の痛みの方は注意が必要です。 痛みの性質は人によって異なり、「ズキズキする」「電気が走るような」「触れると痛い」などの症状が数ヶ月から数年続くことがあります。
画像引用:帯状疱疹予防.jp(GSK)
予防のためには、以下の点に気をつけましょう:
・十分な睡眠と休養のため ・バランスの良い食事を心がける
・適度な運動で体力を維持する
・ストレスをためないように工夫する
・定期的な健康診断を受ける
予防接種:2種類のワクチンの特徴と選び方
帯状疱疹の発症予防、神経痛予防にはワクチン接種が効果的です。
帯状疱疹の予防接種には、「生ワクチン(ビケン)」と「不活化ワクチン(シングリックス)」の2種類があります。それぞれ特徴を以下の表にまとめました。
当院ではいずれのワクチンにも対応が可能です。どちらが良いかは判断に迷う場合は、直接医師にご相談ください。